ファンタジア

2002年1月16日
「アモーレ・カンターレ・マンジョーレ!」

とは、某シュプレヒコール男の口説くときの
常套句である。

最近リクルート出身の藤原和博の本を読んだ。
そこで、
イタリア人の人生観というものが述べられている。
彼らは「ファンタジア」の実現に人生の目的を置いているらしい。
「ファンタジア」という概念は訳しづらいらしくどうやら、自分の追い求める自分本来の創造性や、夢を示すらしい。

これ、使えるね。
転職先の面接で、
「この一年間のブランクは何ですか?」
「ちょっと岩に登りながら、自分の人生について考え事をしてました。」

イタ人はぷいと会社を辞めてぶらぶらしている
人を「彼は自分のファンタジアを追っているんだ」としてほっといてくれるらしい。

こんなこと言えたらかっこいいっすよ。

今EU内でも、往年のスペイン真っ青の右翼政権だしな。みんなが左向いたら、俺は右みたいな。
ほんとこの国ってみんなを楽しませてくれる。


日本はなんだろうってことで、この藤原さんは
「悲しいまでの合理的な商売感覚」と述べている。つまり、あらゆる変化にうまく適応してオイシイ思いをすること。

俺適応できなかったですよ。見事に神経症にナッタヨ。でも戦い続けますよ。人生は戦う価値はあるから。

「ファンタジア」求めます。
ほんま、5.13登れるようになったら世界放浪しよ。

んで、ちなみにドイツだが。
「へラウスフォルデルング」
これ、「敢えて挑む決断」という意味らしい。
うーん疾風怒涛。なんでこんなマジなわけ?
浮気をするべきかしないべきかで、
一生悩んでそうやな。


会津姉さんからBASEMENTJAXXのライブのお誘いが。うーんどうしようか。

*      *      *

今日の夜は大阪市大正区の沖縄料理店「やまねこ」で、以前日記に出てきた、来年新聞社入社のべトナミーズと飯を食らう。

こいつ面白いんだわ。
山岳部時代から、「俺辞めます」とか
言って「辞表」を白い封筒にもってやってくるし。しかも血判つき。

結局俺が山岳部を崩壊させてしまうのだが。
何かしらんがそのあともなついてくれてる
あほな後輩。

北海道でジャガイモ農家に住み込みで半年ぐらいいくし。
ベトナムで宿場のかわいいねーちゃんひっかけるし、ベトナムの語学学校で知り合った、
石川文洋の弟子と自称するフリーライターと同行取材にいくし、そこで知り合った京都の大学生までひっかけるし。

見るからにアジアな顔をしている。彼なら
アジアならばどこでも同化できるだろう。

年上はいいぞってことで、友達に電話をかけて
急遽一緒にミナミで呑むことにする。
俺はすでに43度の泡盛ロックで二杯いってるからべろんべろん。
あいつは緊張して、
「あ、いいっすね。あ、そうっすね。」
しか言わない。
そこがとても29歳のお姉さまには気に入られた
らしく、体触られまくってた。
俺も更にテキーラをロックで二杯あけたので、
死亡。

その後はほとんど記憶にありません。

彼のスタイルは徹底した行動主義。
自分の眼でみたものしか信じない。
そして視点が必ず弱者からの視点なのである。
そこが頼もしい。

言葉でさえも弱者を守れなかったら、そんな新聞社はつぶれてしまったほうがよい。 言論機関さえもが能力主義に陥ったら弱者を
守る者が誰もいなくなる。もし能力主義を認めるなら、
新聞はこれまで以上に国家権力と戦わなければいけない。記者の能力をもってして、もっと
反体制的な記事をかいていかなければならない。言論機関が戦う姿勢を見せることで、弱者は弱者でなくなる。
誰だって怖いんだよ。でもいかなきゃいけないんだよ。タックルいくのは怖いけど行かないと
負けるだろ。

あればあったにこしたことはないが、言論機関なんかなくたって戦う。

彼は山岳部時代から、その視点は変わらない。
黙々と、人の心を打つ文を綴っていくんだろう。このままいい意味で偽善を貫いてほしい。
どこだって弱い奴が真っ先に狙われる。だから守ろう。

不器用な人が大好きらしいし。
だから俺が好きなのか。
情けない先輩だけど、その思い
に答えて、好き勝手にぶつかりながら生きてやる。

来週初めに彼と釜ヶ崎の一日を視察
してくる。朝の人足斡旋の現場から密着。
就職前に去年行こうとしていけなかったのは、
やはり俺の意識が甘かった証拠である。
何かにびびっていた。例えば国家権力に。
実際、那覇では公安に写真とられちった。
えへ。
その反省も込めて。
心の底の煮えたぎるなにかが冷めてしまわないうちに。
「大人」と称する偽悪者によって。
安定を求める怠惰な自分の精神によって。

体制に順応できる人々は
その代償として、自己の個性や、人間性を
差し出している。
そして、中には、神経症になりつつも自己の
それらを守るために戦っている人々もいる、
みたいなことをどっかの心理学者が言っている。

結局神経症になっちまったし。
俺は後者か。


昔の彼女には子供みたいって散々言われたけれど。
しゃあないっすわ。

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